ウッドデッキの使用例です。
デッキ材と根太材の接触部分は構造上、毛細管現象でいつも水分が入って湿潤状態になっており、最も腐りやすい部分です。
デッキ材表面だけを木材保護塗料で保護して、デッキ材の裏面や根太材は見えないからと塗装なしで使われる場合がありますが、構造上、根太材はデッキ材よりもきっちりとした保護が必要です。
デッキ材は腐ったとしてもその部分を交換すれば修理できますが根太材が腐ると作り変えになってしまいます。
細田木材工業は、ウッドデッキ・木のプロフェッショナルです。
森林総研の敷地内に昭和53年に建築された集成材建築のモデルとなった体育館があります。
この体育館は、当時の建築基準法の制限を越えた建物だったのですが、断面の大きい集成材は耐火性能が立証できるとの事で大臣認定を取得し、建築基準法第38号特認で建てられた建物です。
この建物が大規模木造建築を可能とする「昭和62年の建築基準法一部改正」に大きい影響を与えました。
現在は構造用集成材を用いて多くの大規模木造建築物が建設されていますが、この建物が第1号のきっかけとなった貴重な建物です。
今年の一般公開では建物の内部の見学は出来なかったのですが、来年は内部も見学させてもらえることを期待しています。
建物の後ろ側からの写真です。 前にまわると説明の看板がありました。
4月10日にいつもセミナーや技術相談でお世話になっている、独立行政法人 森林総合研究所の多摩森林科学園に行ってきました。
ここでは研究のため試験林があり、約700種、6000本の樹木があり四季折々自然の移り変わりの風景が楽しめます。
特に今の時期はサクラ保存林のサクラの多くが満開で、多くの入園者でにぎわっていました。
サクラ保存林には1500本のサクラがあり、現在確認されているサクラの半数以上の種類が揃っているそうです。
これからの時期は八重の花が見ごろとなります。
この時期以外は入園者数も今の時期ほどは多くはなく、静かな森を散策できます。
高尾駅北口から徒歩で10分くらい、高尾山のハイキングはちょっときつめかなという方にはおすすめの散歩コースです。
多摩森林科学園のホームページはこちらから
http://www.ffpri-tmk.affrc.go.jp/
会社の社宅がある江東区平野の大横川沿いのサクラが今年も満開になりました。
大横川に架かる福寿橋から見た光景です。(4/4撮影、少し曇り空でした)
左写真の中心奥に建設中のスカイツリーが見えます。
4/4現在 338mだそうです
少し前になりますが「木材会館を設計して」シンポジウムに参加しました。
現時点で建基法の制度内で木材を最大限活用した事例で都市建築における木材のジェネリックになればというお話がありました。
すばらしいお話だと思います。
東京木材問屋協同組合「木材会館」
コンクリートは黄変する、木材はグレー化することを想定して10年後には全体が「古びて」グレイッシュになる仕上げを考えた設計との事でした。
木材表面の紫外線劣化による変色については欧米ではウェザリングカラー、シルバーシャイニングと呼ばれ好まれるようですが、日本では施工完成時の状態を維持したいということで、当社でウッドデッキを施工する場合も濃色の木材保護塗料を希望されるお施主様、お客様が多いのが現状です。
確かに濃色の塗装をすれば紫外線劣化に対する耐候性ははるかに高くなります。
但し、木の質感はなくなってしまい、難しいところだと思いますが、耐候性向上のためにクリアーの木材保護塗料を使用して太陽光による退色は経年による色の変化を楽しむというのもいかがでしょう。
横浜港大桟橋はイペのデッキ材が広範囲に使われていますが、デザイナーはオープンセレモニーの挨拶の中で色の変化については時間がたって灰色になって完成、といわれていたそうです。
またオランダ大使館にウッドデッキを使用する時も予め灰色に変色させたデッキ材を施工したと聞きました。
木材が自然に「古びる」経年による色の変化を楽しむのは自然な木材の使い方のように思います。
イペ材の日焼けによるビフォア・アフター
暴露する前のイペ材本来の色
当社工場で18ヶ月屋外暴露したイペ材
自然な落ち着きのある色に「古びて」います