ウリン材を扱っている他社のホームページの記述を見て

 ウリン材を主に扱っている他社のホームページを見て少し思うところがありブログに書きます。

 そこのホームページでは①「ウリンはノーメンテナンスでいつまでも快適、安全」とのことですがいくらウリンでもノーメンテでいつまでもとは・・・

②「毒性の高い防腐剤も不要」とありますがリスクとベネフィットの関係は薬を飲むのと同じで、副作用はあるが優位性で判断する必要があるのでは、と思う。毒性が高い防腐剤という言い方には抵抗感を感じます、

③「ウリンは水中で30年、通常で150年以上腐らない」とのことですが使用される環境や条件によっては原産地での評価通りの耐久性が発揮されない場合もあり、このように言い切ってしまうのは

④樹種比較表の中で「イペは毒性があり」とのことですが、加工時の木粉でアレルギー(皮膚炎)が出ることは当社でもありますが、製品(製材品)での毒性とは何に対して

⑤「とげ危険」の新聞の記事ですが、横浜大桟橋にイペが使われたのでイペのとげが問題になっていますが、天然木である以上ウリンが使われても同じ結果だったのでは、確かにウリンはとげは出にくいようですが

 そのほかにもまだまだコメントはあるのですが、当社ではイペが主力樹種なので少し大人げが無いと思われても嫌なので止めます。 ただ読んだ人が過大な期待を持ってしまって誤解を受けて使ってみた結果、やっぱり天然木はダメだ、と評価されることがあるのでは、と心配です。

これからの住宅産業の流れ

 先日ある材木屋の社長さんとの話

 最近は大工さんは高齢化で工務店は廃業でお客がいなくなってしまった。仕事は無いわけではないのだが構造材はプレカット主流、化粧材は建材のシート張りで、材木屋に注文が来るのは胴縁、野縁等の下地材とベニヤだけになってしまった、とのこと。全てがそう、というわけではないのだろうが、傾向としてはこのようなものか。

 これからの住宅産業の流れを考えてみると、材木屋の役割も大きく変化して、①低価格の進行で流通のカットと施工性の向上でプレカットが主流、②性能表示・高機能化で従来と異なる性能要求や品質要求に対応できるか、③エコ住宅・長期住宅指向、④CAD等によるデザイン性の提案⑤新築の需要が減少してリフォーム主流

 このような流れの中で流通の一翼を担って今までの木材を提供する役割に加えて、いかにこれからのニーズにあった高機能化、高規格・高性能やデザイン性などを提案できるかが生き残れるかを左右するのかも知れない。